マイホーム購入を検討している方に向けて、固定資産税の金額と支払時期についてご紹介したいと思います。
固定資産税とは、土地や建物などの不動産を所有している人が毎年納める税金です。
不動産の売買にも影響を与えるので、知っておくべきことがたくさんあります。
それでは、見ていきましょう。
固定資産とはなにか?不動産の売買にどのように影響を与えるか
固定資産とは、移動できない財産のことです。
具体的には、以下の3つの種類があります。
- 土地
- 建物
- 償却資産(機械や車両など)
このうち、不動産に関係するのは土地と建物です。
償却資産は、減価償却をすることで価値が減少するものですが、土地や建物は通常価値が減少しません。
そのため、固定資産税は土地や建物の価値に応じて課税されます。
不動産の売買に固定資産税がどのように影響を与えるかというと、以下の2つのポイントがあります。
- 売買契約時に固定資産税を按分する
- 売買後に固定資産税が変わる可能性がある
売買契約時に固定資産税を按分するというのは、売主と買主でその年度の固定資産税を所有期間に応じて分け合うことです。
例えば、1月1日から12月31日までの1年間で10万円の固定資産税がかかる不動産を、7月1日に売買した場合、売主は前半6ヶ月分(10万円×6/12=5万円)、買主は後半6ヶ月分(10万円×6/12=5万円)を支払うことになります。
このようにして、売主も買主も公平に固定資産税を負担することができます。
売買後に固定資産税が変わる可能性があるというのは、不動産の評価額が変わることで固定資産税が増減することです。
不動産の評価額は、市場価格や周辺環境などによって変動します。
特に新築やリフォームなどで建物の価値が上昇した場合や、分割や統合などで土地の形状や面積が変わった場合は、評価額が大きく変わる可能性があります。
そのため、売買後に固定資産税が予想以上に高くなったり低くなったりすることがあります。
この点は、予算やキャッシュフローの計画に影響するので注意が必要です。
不動産売買時に固定資産税がどのくらいかかるのか
では、不動産売買時に固定資産税がどのくらいかかるのかを見ていきましょう。
固定資産税の計算方法は、以下のようになります。
- 固定資産税=評価額×税率
評価額とは、不動産の価値を公平に評価したもので、市場価格よりも低く設定されています。
評価額は、土地と建物で別々に算出されます。
土地の評価額は、土地の種類や面積、地域別の基準地価などによって決まります。
建物の評価額は、建物の種類や構造、築年数、床面積などによって決まります。
税率とは、固定資産税を課す自治体が定めるもので、一般的には以下のようになっています。
- 土地:1.4%
- 建物:1.4%
- 都市計画税:0.3%
都市計画税とは、都市計画区域内にある不動産に課される税金で、固定資産税と同じ基準で計算されます。
都市計画区域とは、都市計画法に基づいて都市計画を行う区域のことで、一般的には市街化区域や市街化調整区域などが該当します。
例えば、以下のような不動産を売買した場合、固定資産税は以下のようになります。
- 土地:100平方メートル、評価額1000万円
- 建物:木造平屋建て、築10年、床面積50平方メートル、評価額500万円
- 都市計画区域内
固定資産税=(1000万円×1.4%)+(500万円×1.4%)=21万円
都市計画税=(1000万円×0.3%)+(500万円×0.3%)=4.5万円
合計=25.5万円
このようにして、不動産売買時にかかる固定資産税を算出することができます。
固定資産税を払うのはいつなのか
最後に、固定資産税を払うのはいつなのかを見ていきましょう。
固定資産税は、毎年1月1日時点で不動産を所有している人が納める義務があります。
そのため、売買契約時に按分してもらった分はその年度中に支払わなければなりません。
固定資産税の納付期限は、自治体によって異なりますが、一般的には以下のようになっています。
第1期 令和5(2023)年6月1日から6月30日まで(納期限 6月30日)
東京都主税局 https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/shitsumon/tozei/index_o.html
第2期 令和5(2023)年9月1日から10月2日まで(納期限 10月2日)
第3期 令和5(2023)年12月1日から12月27日まで(納期限 12月27日)
第4期 令和6(2024)年2月1日から2月29日まで(納期限 2月29日)
※令和5年度固定資産税・都市計画税の納税通知書は、6月1日に発送します。
固定資産税の納付方法は、自治体によって異なりますが、一般的には以下のようになっています。
- 納付書を使って現金や振込で支払う
- 口座振替で自動的に引き落とされる
- クレジットカードや電子マネーで支払う
納付書は、毎年5月~6月頃に送られてきます。
口座振替やクレジットカードなどの非現金支払いは、事前に申し込む必要があります。
また、一括で支払うことも可能ですが、分割で支払う場合と比べて割引などの特典はありません。
まとめ
以上が、不動産購入時に知っておきたい固定資産税のことでした。
固定資産税は、不動産の所有者として避けては通れない税金です。
しかし、固定資産税を理解しておくことで、不動産の売買や管理をスムーズに行うことができます。
また、固定資産税を節税する方法もいくつかありますので、次回の記事でご紹介したいと思います。