家づくりを考えている方の中には、土地だけを先に購入して、後から建物を建てるという方法を選ぶ方もいると思います。
でも、土地だけの購入に住宅ローンは使えるのでしょうか?
また、どんな流れで土地を購入するのか、注意点は何かなど、気になることがたくさんありますよね。
今回は、土地の購入に住宅ローンを利用する方法やメリット・デメリット、つなぎ融資や金利についても詳しくご紹介します。
土地だけの購入に住宅ローンは使える?
答えは、使えます。
ただし、通常の住宅ローンとは異なる点がいくつかあります。
土地だけの購入に住宅ローンを利用する場合、以下の2種類の融資があります。
融資の種類 | 内容 | 特徴 |
---|---|---|
つなぎ融資 | 土地と建物を別々に購入する場合に、土地の購入時に利用する融資。建物の工事が始まるまでの期間限定で借りる。 | ・金利が高い ・返済期間が短い ・建物の工事が始まったら通常の住宅ローンに切り替える必要がある |
土地先行融資 | 土地と建物を一括で購入する場合に、土地の購入時に利用する融資。建物の工事が始まってもそのまま継続して借りる。 | ・金利が低い ・返済期間が長い ・建物の工事が始まっても切り替える必要がない |
どちらの融資を選ぶかは、自分の予算や計画に合わせて決めましょう。
ローンを利用して土地を購入するときの流れ
土地を購入するときには、以下のような流れで進めます。
- 土地探し
- 土地価格の調査
- ローン審査
- 契約
- 手続き
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 土地探し
まずは、自分の理想の土地を探します。
土地探しには、不動産会社やインターネットなどを活用しましょう。
気になる土地が見つかったら、現地を見学して周辺環境や交通アクセスなどを確認します。
2. 土地価格の調査
次に、気になる土地の価格を調べます。
土地価格は、以下の4つの指標で判断できます。
指標 | 内容 | 特徴 |
---|---|---|
公示地価 | 国税庁が毎年1月1日時点で公表する土地価格。全国約30万件の標準的な土地(基準地)を対象とする。 | ・公的なデータ ・過去の推移が分かる ・実際の取引価格より安い傾向がある |
基準地価 | 都道府県知事が毎年7月1日時点で公表する土地価格。全国約10万件の標準的な土地(基準地)を対象とする。 | ・公的なデータ ・過去の推移が分かる ・実際の取引価格より安い傾向がある |
路線価 | 国税庁が毎年7月1日時点で公表する土地価格。全国約36万件の道路沿いの土地(路線)を対象とする。 | ・公的なデータ ・過去の推移が分かる ・実際の取引価格より高い傾向がある |
固定資産税評価額 | 市町村が毎年1月1日時点で決定する土地価格。固定資産税の計算に用いられる。 | ・個別に算出される ・実際の取引価格に近い ・公表されない |
これらの指標を参考にして、自分が購入しようとしている土地の適正価格を判断します。
3. ローン審査
土地価格を調べたら、ローン審査に申し込みます。
ローン審査では、自分の収入や貯金、借金などの財務状況をチェックされます。
ローン審査に通れば、融資可能額や金利などの条件が決まります。
4. 契約
ローン審査に通ったら、売買契約を結びます。
売買契約では、土地の所有権や引き渡し時期などの重要事項を確認します。
売買契約を結んだら、手付金として一部の代金を支払います。
5. 手続き
最後に、必要な手続きを行います。
手続きには、以下のものがあります。
手続き | 内容 | 対応先 |
---|---|---|
登記 | 土地の所有権や抵当権などを公示するために行う手続き。不動産購入時には、所有権移転登記と抵当権設定登記が必要です。 | 司法書士に依頼する。 司法書士は、登記申請書や必要な書類を作成し、法務局に提出します。 |
税金 | 不動産を購入すると、固定資産税や不動産取得税などの税金が発生します。固定資産税は、毎年4月1日時点での所有者が支払います。不動産取得税は、登記完了後に納付通知書が送られてきます。 | 市町村に届け出る。 固定資産税は、市町村から納付書が送られてくるので、指定された期日までに支払います。不動産取得税は、納付通知書に従って支払います。 |
保険 | 不動産を保護するために、火災保険や地震保険などの保険に加入することをおすすめします。火災保険は、火災や落雷などの災害による損害を補償します。地震保険は、火災保険の特約として加入できる保険で、地震や噴火などの災害による損害を補償します。 | 保険会社に相談する。 保険会社は、不動産の種類や価値、希望する補償内容などに応じて、適切な保険プランを提案します。 |
これらの手続きを済ませたら、残りの代金を支払って土地の引き渡しを受けます。
ローンを利用して土地を購入する際の注意点
ローンを利用して土地を購入する場合、以下の点に注意しましょう。
- つなぎ融資の場合
金利が高いので、できるだけ早く建物の工事に着手しましょう。 - 土地先行融資の場合
金利が低いですが、建物の工事が始まっても返済額は変わりません。
予算に余裕があることを確認しましょう。 - 土地価格は変動する可能性がある
将来的に売却する場合は、値下がりリスクに備えましょう。
まとめ
今回は、土地の購入に住宅ローンは利用できるのか、というテーマについてお話ししました。
土地だけの購入に住宅ローンを利用する場合、つなぎ融資と土地先行融資の2種類があります。
どちらを選ぶかは、ご家族の計画や予算に合わせて決めましょう。
また、ローン審査や契約、手続きなどにも注意が必要です。
土地の購入は、一生に一度の大きな買い物ですので、失敗しないためにも、しっかりと準備しておきましょう。
それでは、また次回お会いしましょう。